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【便秘外来☆コラム 2011/04】

便秘外来のかかり方

きちんと治療をしている便秘外来の場合、予約制をとっていることが多いものです。便通異常、特に便秘や停滞腸、下剤依存症などの治療では、まず、患者さんの訴えについて、時間をかけて聞いていくことがとても重要だからです。

話を聞かなければ便秘の程度や原因を探ることはできません。便秘は腸のどこが障害されているかによって、薬の選択や食事療法の内容も変わってきます。その人に合った治療計画を立てるためにも、話をしっかり聞く必要があるのです。

できれば初診のときは「便通異常の具体的内容」「どのくらいの頻度で排便があるのか?」「下剤は何をどのくらい使っているか?」「便の形状」などを医師に伝えてください。

下痢であれば血が混ざっていないかどうか、腹痛の有無、アルコール摂取の有無なども大事な診断材料です。

女性にとっては便通異常の話をすることは恥ずかしいものでしょう。特に重症の患者さんでは、誰にもつらい症状を話せないまま、数年から10年以上も過ごしてきたケースがよくあります。それだけに医師は患者さんのつらい思いを理解しながら、具体的症状を上手に聞きださなくてはなりません。

私は初診の患者さんに対して、まず、話の聞き手に徹することにしています。その後、自覚症状の経過や程度の話から始まって、アントラキノン系下剤の服用期間、治療経験の有無、開腹手術の経験の有無、食生活の内容、ライフスタイルの内容などをゆっくりと聞いていきます。ここまでで20分くらいはあっという間に経過してしまいます。

なお、問診の場合、もう1つ大事にしているのは、患者さんのつらさを理解するということです、そのうえで、
「多くの患者さんが同じような悩みを抱えています。あなただけではありませんから心配しないでください」
とお話しすると、みなさん「ホッとした表情」 をされます。

まずは、思い切って受診することが大切です。

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