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食物繊維とは

食物繊維は腸をキレイにする

「便秘解消に役立つもの」

食物繊維の一般的イメージです。
あなたは「私は便秘ではないから食物繊維は必要ない」と思っていませんか?
食物繊維は便秘解消のためだけのものではありません。便秘解消は食物繊維がもたらしてくれるたくさんある効果のひとつでしかないのです。
木に例えて言うと、食物繊維の便秘解消効果は枝葉のひとつでしかないということです。

では、食物繊維の効果の幹となる部分は何なのでしょう。その答は「腸をキレイにする」ということです。

代謝に対する効果

「食物繊維が脂肪を燃焼」

食物繊維の新しい効果として、食事とともに食物繊維を摂取すると脂肪の燃焼が持続するということが分かってきました。これは食物繊維が腸内に達した後、腸内細菌が食物繊維を餌にして作る短鎖脂肪酸という物質が、糖分を燃焼してエネルギーを作る回路をブロックし、脂肪を燃焼してエネルギーを作る回路を優先するためだと考えられています。

これまで食物繊維の効果としては、小腸における糖分や脂肪の吸収抑制効果や、かさが増すことで満腹感が得られる肥満予防効果などは知られていましたが、この食物繊維が代謝にも影響を与えるという現象はこれまで知られておらず、今後の研究の進展に期待が寄せられています。

免疫に対する効果

「善玉菌を介して免疫力が向上」

細菌やウィルスから私たちのカラダを守る免疫システムの中で重要な役割を担っているもののひとつに腸内細菌があります。腸内細菌には、免疫力を高めるはたらきをする善玉菌(ビフィズス菌)と、免疫力を低下させるようにはたらく悪玉菌(ウェルシュ菌等)とがあり、免疫力を維持・向上させためには善玉菌であるビフィズス菌を増やし、腸内細菌叢のバランスをよくすることが重要です。

食物繊維は、腸内に入るとその吸着性、粘性により毒素をキャッチするとともに、保水性により毒素を薄め、かさを増やすことで排出を促します。このはたらきにより、腸内では悪玉菌の活動が抑制される一方で善玉菌であるビフィズス菌の増殖が促進され、腸内細菌叢のバランスがよくなり、免疫力の維持・向上につながります。