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【便秘外来☆連載企画 2009】

オリーブオイルによる食養腸

食養腸において、腸の動きが低下している「ストレス腸」 、腸の動きがスムーズな「リラックス腸」、どちらにおいても【腸プラス=腸によいこと】となるオレイン酸は、非常に有効な食材です。

日本人の食卓には、さまざまな食用油が利用されていますが、その組成を見てみると、やし油やオリーブオイルにはオレイン酸が高い比率を占める一方で、リノール酸がほとんど含まれていないことが分かります。

特にオレイン酸の語源となったオリーブオイルは日本中どこでも手に入り、私が注目する「地中海型食生活」に欠かせない食材です。

 

そもそも、オリーブオイルの便秘への効果は紀元前から知られています。地中海地域では、子供が便秘のときに、オリーブオイルをそのまま飲ませるそうです。

オレイン酸が多く含まれたオリーブオイルは、小腸で吸収されにくいため、短時間のうちに比較的多め(15〜30ml)に摂取することで小腸までその成分が行きとどき、そこで腸を刺激してスムーズな排便を促してくれる効果が期待できるのです。

(オリーブオイルには幾つかの種類があり、それぞれ用途が異なります。便秘には、エクストラ・バージン・オリーブオイルを1日あたり15〜30mlを目安に、サラダのドレッシングやパンにつけて食べることをおすすめしています。)

 

以前私は、オリーブオイルの効果を調べるため、下剤を長期にわたって服用している64人に、毎朝オリーブオイルを30ml、2週間続けてとってもらったことがあります。

その結果、1人は下剤の離脱に見事成功、下剤の離脱は無理であったものの、その量が減らせた人が62人という結果でした。

オリーブオイルは食養腸だけでなく、下剤の減量にも効果を発揮するのです。

※ 図をクリックすると拡大表示します。

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