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【便秘外来☆コラム 2011/04】

便秘外来に行こう!

食事療法や生活習慣の改善を行っても腸の働きがよくならない、便秘や停滞腸が改善しない…という場合、便秘外来を受診することをおすすめします。

便秘外来とは専門・特殊外来の1つで、便通異常を専門に扱う外来です。「お通じ外来」と名称をつけている施設もあります。

こうした便秘外来は標榜科(病院や診療所が外部に広告できる診療科目のこと)ではありませんので、看板などで見つけるのは難しく「どうやって探せばよいのか」という質問を受けることがよくあります。

私の知る範囲内では、消化器内科や肛門科主体の病院やクリニックでこうした外来を行っているところがいくつかありました。肛門科などに直接、問い合わせるのもよい方法かと思います。

ただし、大学病院で便秘外来を持っているところはまずなさそうです。また、一見、便通異常を専門にしているように見える胃腸科や消化器内科においても、実際に慢性便秘や慢性下痢の治療を行っている施設は、必ずしも多いとはいえません。

厳密にいえば、このような科では便秘や下痢を診てはもらえるのですが、それはあくまでも、重篤な病気を発見するための一症状、というとらえかたなのです。つまり、便通異常の背景に大腸がんや大腸ポリープ、あるいは炎症性腸疾患などが潜んでいないかどうかを重要視します。

ですから、例えば便秘の場合、大腸内視鏡で検査を受け、異常が見つからなければ、下剤を投与され「様子を見てください」で終わってしまうことがほとんどです。大学病院では、慢性便秘に対して、食事指導を行う余裕はありません。また、下剤依存症という概念を知らない医師がほとんどであり、安易に下剤を処方してしまうのです。

こうした点を踏まえ、きちんと生活指導をしてくれる専門外来を探していただきたいと思います。

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