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【便秘外来☆連載企画 2009】

はじめに

私は現在のクリニックを開設する前、大腸の専門病院で毎日のように大腸内検鏡検査を行っていました。その施設にはひどい便秘で、癌を疑ってやってくる患者さんが多く、検査を行うと、かなりの率で大腸メラノーシスが見つかることに驚きました。また、こうした患者さんたちの多くが、「便秘をなんとかしたい。下剤を使わずに排便できる方法はないものか?」 と相談されます。

実は医学の世界では、便秘があっても、がんなどの深刻な病気がなければ「異常なし」で終わりです。便秘の根本治療というものは教科書にもありません。そこで私は自然の排便を促す治療を独自に考えるようになりました。こうした中で出会ったのが地中海型食生活などの食事療法だったのです。

 

現在でも、便秘外来には、非常に多くの患者さんがいらっしゃいます。

そこで当院では、薬などによる治療とともに、多くの患者さんに食事療法をすすめています。

軽い便秘の方は食事だけで症状がよくなります。

「便秘薬を毎日服用しなければ便が出ない」という重い便秘の方には、薬物治療による専門的な方法が必要ですが、これに食事療法を組み合わせていくと、次第に薬の量が減り、自然な排便が戻ってくるのです。

 

ちなみに、医学が進歩しても、がんが怖い病気であることに変わりはありません。三人に一人ががんになる時代、注目されているのは「癌の予防」です。

最近は、一部のがんが食事と深い関わりがあることが明らかになりました。そこで今回の連載では、腸や便秘のメカニズムからはじめ、みなさまがご自宅でもできる食事療法について、簡単にご紹介していきたいと考えています。

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