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【便秘外来☆コラム 2011/12】

食物繊維

食物繊維は、腸内に入るとその吸着性、粘性により毒素をキャッチするとともに、保水性により毒素を薄め、かさを増やすことで排出を促します。

このはたらきにより、腸内では悪玉菌の活動が抑制される一方で善玉菌であるビフィズス菌の増殖が促進され、腸内細菌叢のバランスがよくなり、免疫力の維持・向上につながります。

 

食物せんいには「不溶性」と「水溶性」の2種類があり、それぞれ腸の中で異なる働きをしています。

「不溶性食物せんい」を多く含む食品
豆/いんげん豆、えんどう豆、大豆など
穀類/ライ麦、小麦、オートミールなど
野菜/ごぼう、ブロッコリー、切り干し大根など
いも/さといも、さつまいもなど

「水溶性食物せんい」を多く含む食品

果物/バナナ、りんご、柑橘類など
海草/寒天、こんぶ、わかめなど
きのこ/しいたけ、まつたけ、えのきだけなど

 

不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を促します。便のかさをふやす作用があるので便秘解消に効果的なのですが、水に溶けない性質のため、とりすぎると便が固くなってしまいます。

水に溶ける「水溶性食物繊維」には、腸管内の水を吸収して、便をやわらかくしてくれる作用があります。ネバネバとした粘性があるので腸内の老廃物や毒素を吸着し、便として排出してくれます。また、悪玉菌を減らして腸内環境を整える働きもあります。

 

腸の健康を考えると、摂取量は「不溶性2:水溶性1」の割合が理想的です。もちろん、厳密にこの割合を守る必要はありません。バランスよく摂取することを心がけてください。

※ 図をクリックすると拡大表示します。

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